【このマンガがすごい!2026】ランキング結果まとめ&受賞作の魅力を紹介

『このマンガがすごい!2026』とは?20周年の節目を迎えたマンガランキング
毎年12月に宝島社が発表するマンガランキングガイド、それが『このマンガがすごい!』です。マンガ好きの識者やプロの書店員、ライターなど、各方面の目利きたちが「今年ほんとうに面白かったマンガ」を投票で選ぶという仕組みなんですよね。
2026年版は記念すべき20周年特別号ということもあり、例年以上に注目度が高まりました。歴代1位を獲得した漫画家による描き下ろしイラストや特別アンケートなど、ファンにはたまらない企画も盛り込まれています。
それでは、オトコ編・オンナ編それぞれのランキング結果を見ていきましょう。
オトコ編ランキングTOP5|1位は『本なら売るほど』
まずはオトコ編の結果から。
| 順位 | 作品名 | 作者 |
|---|---|---|
| 1位 | 本なら売るほど | 児島青 |
| 2位 | 「壇蜜」 | 清野とおる |
| 3位 | サンキューピッチ | 住吉九 |
| 4位 | みいちゃんと山田さん | 亜月ねね |
| 5位 | 魔男のイチ | 西修・宇佐崎しろ |
オトコ編1位『本なら売るほど』の魅力
栄えある1位に輝いたのは、児島青先生の**『本なら売るほど』**(KADOKAWA/ハルタコミックス)。181ポイントという圧倒的な得点で、2位以下を大きく引き離しての受賞です。
舞台は街の片隅にある小さな古書店「十月堂」。ポニーテールの青年店主のもとに、さまざまなお客さんがやってくるオムニバス形式の物語です。熱心な本好きから、亡くなった夫のコレクションを手放しにきた女性、売れ残った本の処分に心を痛める店主自身まで――。一冊の本が人と人とを結びつけていく、静かだけれど温かいヒューマンドラマなんですよね。
「本が好き」という気持ちを丁寧にすくい上げてくれる作品で、読後に本棚を眺めたくなること間違いなしだと思っています。
2位以下も粒ぞろい
2位の清野とおる先生『「壇蜜」』は、タレントの壇蜜さんとの結婚生活を描いたエッセイマンガ。3位の住吉九先生『サンキューピッチ』はジャンプ系列の野球マンガで、スポーツ作品としてのフレッシュさが評価されました。ジャンルの幅広さが「このマンガがすごい!」の面白いところですよね。
オンナ編ランキングTOP5|1位は『半分姉弟』
続いてオンナ編です。
| 順位 | 作品名 | 作者 |
|---|---|---|
| 1位 | 半分姉弟 | 藤見よいこ |
| 2位 | 隙間 | 高妍 |
| 3位 | 起承転転 | 雁須磨子 |
| 4位 | 多聞さんのおかしなともだち | トイ・ヨウ |
| 5位 | 汐風と竜のすみか | 縞あさと |
オンナ編1位『半分姉弟』が描く「わかりあえなさ」の先
オンナ編1位は、藤見よいこ先生の**『半分姉弟』**(リイド社/トーチコミックス)。117ポイントでの受賞です。
フランス人の父と日本人の母を持つ姉弟を軸に、いわゆる「ハーフ」と呼ばれる人々の日常を描く群像劇(複数の登場人物の視点から物語を紡ぐ形式)です。弟が突然名字を変えたことをきっかけに、姉の心に波紋が広がっていく――という導入なんですが、これがもう第1話から心を掴まれます。
中国、フィリピン、さまざまなルーツを持つキャラクターが登場し、当事者への丹念な取材に基づいた描写が光ります。「差別」と一言で片付けられない日常のなかの小さな違和感や、無意識の偏見をそっと可視化してくれる。説教くさくならず、でも確かに胸に刺さる。そういう作品だと思っています。
オンナ編も注目作が目白押し
2位の高妍先生『隙間』は台湾出身の作家による作品で、国境を越えた評価を集めています。3位の雁須磨子先生『起承転転』は50代女性のリアルな人生模様を描き、共感の声が多く上がりました。
「このマンガがすごい!」受賞後の影響と書店での動き
「このマンガがすごい!」で上位にランクインすると、書店での売上が大幅に伸びる傾向があります。過去にも『葬送のフリーレン』や『推しの子』など、このランキングをきっかけにブレイクした作品は少なくありません。
特に1位作品はメディアでの露出も増えるため、まだ読んでいない方は今のうちにチェックしておくのがおすすめです。話題になってから「あのとき買っておけば……」となるパターン、マンガ好きなら経験があるのではないでしょうか。
まとめ|このマンガがすごい!2026は"静かな名作"が躍進
2026年版の大きな特徴は、派手なバトルや壮大なファンタジーではなく、日常を丁寧に切り取った作品が上位を占めたことだと感じています。古書店の人間模様を描く『本なら売るほど』、「ハーフ」の日常に光を当てる『半分姉弟』。どちらも静かに心に染みるタイプの作品です。
20周年という節目にこうした作品が選ばれたのは、マンガ読者の裾野が広がり、求められる物語の幅も広がっている証なのかもしれません。気になった作品があれば、ぜひ手に取ってみてください。きっと、新しいお気に入りの一冊が見つかるはずです。